脂肪肝
脂肪肝とは
脂肪肝は、肝臓の細胞の中に中性脂肪が過剰に蓄積した状態のことです。
かつては「お酒の飲みすぎ」が主な原因とされてきましたが、最近ではお酒を飲まない人でも代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)や代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)になるケースも急増しています。
なぜ「放置」してはいけないのか
脂肪肝自体には痛みなどの自覚症状はほとんどありません。しかし、放置すると以下のような深刻なリスクを招く恐れがあります。
- 肝硬変・肝がんへの進行: 慢性的な炎症が続くと、肝臓が硬くなり(線維化)、取り返しのつかない状態になります。
- 動脈硬化の加速: 脂肪肝がある人は、心筋梗塞や脳卒中のリスクが、そうでない人に比べて高いことが分かっています。
- 生活習慣病の悪化: 糖尿病や高血圧を併発しやすく、相互に悪影響を及ぼします。
このような方は要注意
以下の項目に当てはまる方は、一度検査をお勧めします。
- 健診で「肝機能数値(AST/ALT/γ-GTP)」の異常を指摘された
- 肥満気味(特に内臓脂肪型肥満)である
- 急激に体重が増えた
- 甘いものや炭水化物が大好き
- お酒を日常的に飲む
2023年には、日本肝臓学会から肝臓病の克服を目指し、かかりつけ医を受診する基準を示した奈良宣言2023が発表されました。本宣言では、ALTが30U/Lを超えていれば、まずはかかりつけ医を受診し、原因を検査するように提唱されています。
特に肥満ではMASLDのリスクが上昇します。さらに、肥満にMASLDが合併している場合は、肥満症の診断基準に該当します。肥満・肥満症においては、MASLDの合併に注意し、適切な対応をおこなうことが重要です。
当院の検査・治療アプローチ
当院では、患者様の負担を抑えつつ、的確な診断をおこなうように心がけています。
- 血液検査: 肝機能の状態や、線維化の兆候などがないかを調べます。
- 腹部エコー検査: 脂肪の沈着具合を画像でリアルタイムに確認します。(特に痛みはありません)
- 生活習慣の改善サポート: 無理な減量ではなく、継続可能な食事療法や運動習慣を一緒に考えましょう!
